多嚢胞性卵巣症候群を予防できるか

  • HOME »
  • 多嚢胞性卵巣症候群を予防できるか

前項「多嚢胞性卵巣症候群の原因」で述べましたように、PCOS発症の原因を特定することはできていません。したがって、それをピンポイントに予防できるかと言われたら、答えはNoと言わざるをえません。

ただし、関与が指摘されているいくつかのリスク因子に関して、できる範囲で気を付けることは可能でしょう。

 

たとえば肥満について。

減量欧米に比べて、日本では肥満によるPCOS発症の例は少ないと言われていますが、肥満の改善はPCOSにおける排卵改善に効果があることがわかっています。日ごろから肥満に対する対策(つまりは減量ということになりますが…)を心がけることは、やってみてソンはないと思います。健康面でも好ましいことですし、見た目にも自信につながるので一石三鳥です。

 

通常のダイエットにも言えますが、極端に偏った食事やアンダーカロリー(何も活動しなくても身体が必要とする基礎代謝を下回るカロリー摂取)では、かえって健康をそこなってしまいます。バランスよく適正な栄養摂取をしながら、運動などによって身体活動を高めることで、相対的にカロリーを消費していくようにしましょう。





筋トレダイエットでは脂肪燃焼にばかり向かうあまりに、有酸素運動(ランニングやウォーキング、水泳等)を長時間必死にやろうとする方も多いと思いますが、これは苦しいばかりで結局は長続きしないものです。適度な筋トレを織り交ぜることで有酸素運動による脂肪燃焼効果も高まり、骨格や筋肉が増えて基礎代謝がよくなることで肥りにくい方向に向かいます。おススメは筋トレを先にやって(少し汗ばむくらい)血行をよくした状態で有酸素運動をおこなうことです。もし可能なら、運動の前後にストレッチをおこなうと、ケガの防止と関節可動域の増大や心肺機能の活性化につながるのでさらに効果的です。

食事については、インスリン抵抗性を高めないという点からも、急激な血糖上昇を招くような食べ方は厳禁。具体的には「早食い・大食い・偏食」です。よく言われることですが、数多く噛んで(唾液をたくさん分泌して胃腸に好影響を与える)、野菜をきちんと摂り、パンやごはんといった炭水化物や甘いものの摂り過ぎに気を付けるようにすること。

運動も食事も続けることが大切なので、無理のない範囲でまずはスタートしてみましょう。

 

また、「妊娠との関連について」の繰り返しになりますが、過激なダイエット、過度のストレス、過労といったホルモンバランスに悪影響を与えそうな不規則・不健康な生活習慣はなるべく避けるように心がけましょう。

そういった面でも、運動を取り入れたダイエットは有効です。運動はストレス発散効果があり、代謝がよくなることで免疫や自律神経、内分泌系(ホルモンバランス)のストロークも好転し、夜もよく眠れるようになりますから、身体の中からより健康で美しい方向を目指すことができるのです。





PAGETOP
Copyright © 多嚢胞性卵巣症候群は治る All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.